「課金ゼロで気象データ」―完全無料で使える天気API 5選

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予報は欲しいでも課金はイヤ。」 そんな開発者のワガママを一気に満たす“完全無料”の天気 API を厳選しました。

キー不要の爆速スタートから、過去 50 年分を一括ダウンロードできる玄人向けまで、実際に叩いて分かったクセと魅力を徹底解説します。

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Meteostat

概要(ドイツ)

  • ドイツ発のオープンプロジェクト。世界 4 万超の空港・地上気象台の実測を 1970 年代から収集。
  • RapidAPI 経由の v2 REST が無料(5 000 リクエスト/月)。

特徴

  • 過去:1977 年〜前日までの観測が日・時間単位で取得できる。
  • 現在当日は「確定値」が無いので翌朝に反映
  • 未来モデル予報は提供しない
  • 項目:気温・気圧・降水量・風・湿度・天気コード coco(WMO ベース 0–27)。

注意点 & ハマりポイント

  • 無料枠は 月 5 000 回
  • 当日0時〜24時は確定していないので null が混ざる。
  • 空港局によっては coco が欠測。コード無し対策に自前ルールが要る。

Open-Meteo

概要(スイス)

  • チューリッヒ工科大発の OSS サービス。完全無料・キー不要
  • データは数値天気モデルを独自合成したもので実測は含まれない。

特徴

  • 過去:ERA5 再解析を提供(質はモデル出力)。
  • 現在:モデル系「現況」なので空振りも多い。
  • 未来:7~16 日先まで 1 時間解像度。
  • 項目:気温・湿度・気圧・降水量・風・WMO 準拠 weathercode。

注意点 & ハマりポイント

  • 実測を反映しないため「快晴なのに thunderstorm code」が稀に起こる。
  • レートリミットは実質ないが商用利用は出典表示が必要。
  • HTTPS のみ・CORS 解放済みでブラウザ直接呼びやすい。

OpenWeatherMap

概要(英国)

  • ロンドン拠点の気象企業。グローバルで最も利用者が多い API の一つ。
  • 「One Call 3.0」無料プランは 1 000 リクエスト/日 まで。

特徴

  • 過去:46 年前まで(ただし有料)。無料は直近 24 h の実測。
  • 現在:METAR・レーダー・衛星を混合した “Current”。
  • 未来:8 日先までの Daily / Hourly 予報が揃う。
  • 項目:気温・気圧・降水量・天気 ID(WMO 拡張 200–800 番台)+詳細多数。

注意点 & ハマりポイント

  • クレジットカード登録必須0.0015 USD/call 超過課金なので上限ガード必須。
  • 日単位では気圧が平均値のみ → Min/Max は Hourly から計算が必要。
  • レスポンスが肥大化しやすく、モバイル通信量に注意。

Visual Crossing

概要(米国)

  • バージニア州発の BI 企業。空港 METAR+個人気象計のハイブリッド
  • 無料枠 1 000 req/日(過去 6 年・CSV/JSON)。

特徴

  • 過去:6 年分の日・時間・分データ。
  • 現在最寄空港実測+独自 Nowcast。
  • 未来:15 日先の予報(モデル+統計補正)。
  • 項目:気温・気圧(分解能 1 min)・降水量・22 種のアイコン。

注意点 & ハマりポイント

  • 実測+予報を自動ブレンド ⇒ source:"comb" で “thunder-showers” が盛られやすい。
  • 観測点は主に 空港。山間部や島嶼では遠距離になるケースがある。
  • 無料枠超過時は 403。日次キャッシュを挟むと安定。

JMA アメダス(日本気象庁)

概要(日本)

  • 気象庁が公開する無償オープンデータ。API キー不要
  • 1 300 局・10 分値がほぼリアルタイム。

特徴

  • 過去:1977 年〜昨日までを「ETRN API」で取得可能(CSV/JSON)。
  • 現在:10 分遅延で最新 35 h を /bosai/amedas から直接取得。
  • 未来予報データは無し
  • 項目:気温・降水量・気圧・風・積雪。天気コードは非公開

注意点 & ハマりポイント

  • 10 分値は 2 日前には自動削除 → 必要なら自前で定期保存。
  • ETRN API は prec_no & block_no 指定が必須で少し分かりにくい。
  • アイコン用コードが無いので、降水量や雲量から自前判定が必要。

まとめ比較(主要ポイント抜粋)

デメリットを太字にしています。

順位サービス実測 / 予報時間範囲無料登録無償枠代表コード / アイコン
1Meteostat実測1977〜前日RapidAPI(メールのみ)5 000/月coco (0–27)
2Open-Meteo予報(モデル)過去再解析〜16 日先不要制限ほぼ無weathercode (WMO)
3OpenWeather実測+予報46 年 Hist./8 日先メール+カード1 000/日id (200–800)
4Visual Crossing実測+予報6 年 Hist./15 日先メールのみ1 000/日22 アイコン (icons2)
5JMA アメダス実測1977〜現在 (10 分遅延)不要無制限なし(自前判定)

選び方のヒント

  • 過去データ重視 … Meteostat or JMA
  • 即プロトタイピング … Open-Meteo(キー不要
  • 多彩な予報 & アラート … OpenWeather
  • グラフィック付き日報 … Visual Crossing(22 アイコンセット)

これらの違いを押さえておけば、「体感とズレる」「登録が面倒」「無料枠が足りない」といった悩みを回避しやすくなります。

あなたのアプリやデータ分析の目的に合わせて、最適な API を選んでみてください。

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